愛し方を間違えてまた地中ばかり這い回る 泥だらけになって
既に読み終わってたんだけど、感想をすっかり書くのを忘れてました。
『白夜行』
ドラマが放送されてたときにけっこう見てたので、
内容はわかってたんだけど、びっくりしちゃった。
原作をきちんと追いながらも、かなり丁寧に作ってあったんだね、あのドラマ。
原作よりもドラマのほうが私は好きだったなぁ。
ドラマの方が小物や場所の使い方がうまかった気がする。
亮司の得意な切り絵を子供時代に二人で川に流すシーンや、
雪穂のブティックのロゴ。
『風とともに去りぬ』のスカーレットをイメージさせるのもうまいと思った。
また本の使い方も。
いや東野さんだって意識してたんだろうけど
いまいち読者に伝わってないというか・・・
あと図書館という場所の使い方や、
「時効」というキーワードを出し時間を明確にすることで
物語がしまっていた。
原作である本作は主人公の二人の心情や会話は一切なくて、
そこが特徴であり、魅力であり、欠点でもある。
犯罪を重ね(ていると思われ)る主人公たちのこと何もわからずに話が進むのは
なんだか悲しい反面くやしくなる。
ま、あくまで原作はミステリーだし。
ドラマは一番ねっこの二人が犯罪を起こしたことをしょっぱなに前提として明かしてるし。
スタートがそもそも違うもんね。
ちなみにドラマの成功にはまず子役の女の子が本当に演技が巧かった事にある。
あそこでけつまずいてたら、ドラマの一番重要なトコが成り立たないからね。
あの子が視聴者を泣かせられたからこそ、
雪穂が悪女になってく過程も説明できるわけだし。
それが単なる悪女なわけじゃなくて、スカーレットのようにたくましい女であると認識できる。
原作は心情が描かれていないわけだから、
読み取れる範囲意で雪穂の過去からさぐるしかない。
でも正当性にかけてしまうわけ。
最終的にはミステリー小説としてはハイクオリティ。
以上。