2008年05月28日
シンデレラなんかじゃないけど愛おしい猫かぶり姫のとなりで夕暮れ
読書熱、平熱からちょっと上昇気味。
まだ軽いものばっかだけど
まぁ、よしよし。
今回は『佐藤さん』
![]() | 佐藤さん (2007/06) 片川 優子 この表紙のオレンジが爽やかでかわいい。 えぇ、表紙買いです。 |
幽霊に憑かれやすい佐藤さんと、幽霊が見えちゃう佐伯君
高校生の二人を中心とするハートフルな短編連作。
表題作であり、この連作第1作は
著書が主人公よりもなお幼い15歳、中学3年生の時に書かれた作品。
そう思って読めば、
デスノのリュークのようなもん背負って教室にいる佐藤さんも
それに怯える佐伯君もどことなく高校生っぽくない。
文章から受けるイメージは中学校なんだよなぁ。
がしかし、独りよがりな文章かと言えばそうでもない。
『リアル鬼ごっこ』の山田悠介なんかよりはるかに巧いし好感が持てる。
アマゾンレビューにある通り、注目株であることも間違いない。
ぶっちゃけ「若者のリアルを描く現役十代の作家」っていう肩書きがあったとして
それって期限短いし。
十代以降の方が生きていけばはるかに長くなる。
感情の希薄な十代のリアルを切り取るなんてパフォーマンスより
心情を丁寧に描いて多くの人を納得させられる方が
よっぽど難しいけど大事だと思うので
そういう作家さんになれるであろう著者に今後も期待。
